ケレタート著「音律について」

マッテゾン・・・深く重苦しい
シューバルト・・悲痛なうめき声
シリング・・・・永遠の旅立ちの予感
リューティー・・魂の崩壊
シュテファニー・闇、ひどい苦痛
リーマン・・・・最も陰鬱な調性
ベッカー・・・・測り知れない深い悲しみ

へ短調は中全音律では多くの極端な響きの和音と、純正な属和音を持ちます。暗い、憂鬱といった一定の調性格が感じられます。
調性格をもつ中全音律が一般的に使用されていたのは18世紀末まででした。
現在使われている平均律においてはすべての短調が同じ響きです。従って、ヘ短調が特に暗く憂鬱な響きをもつことはありません。
イコール式チラシ

イ短調に移調した「バッハ平均律クラヴィーア曲集」
イコール式



バッハ平均律クラヴィーア曲集におけるヘ短調をみてみましょう。
第1巻No.12 ヘ短調は内省的な思索を思わせる円熟した悲歌と、痛ましいうねりを描くフーガのテーマです。
第2巻No.12 ヘ短調はため息の動機が独特の悲哀感を漂わせるプレリュードと、ユーモアと緊張を交えて屈託無く動く舞曲風のフーガです。
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