「音楽の家訓と処世訓」はシューマン(1810生)が1848年にドイツの若者たちへの助言としてに書いたものです。以下にシューマンの言葉を引用します。

「小さい時から和声の根本法則を学べ。理論、通奏低音、対位法といった用語を恐れるな」

「自分の弾く曲は指で弾けるだけでなしにピアノなしに口ずさむこともできなくてはならない」

「たびたび戸外を散策せよ」

「大きくなったら、はやりのものは弾くな。はやりのものは再びはやらなくなる。現にある良い音楽をすべて知るだけでも100人分は生きなければならないのだから」

「良い大家のフーガ、とりわけバッハのそれを熱心に弾くこと。平均律クラヴィーア曲集は毎日の糧とするが良い。そうすれば君はきっと有能な音楽家になるであろう」

「しかし誰も例外なしに改めて汲み取るべき泉がひとつだけある。私の言うのはバッハという泉である」

「合唱団に入って熱心に歌うこと。特に内声部を歌うと良い。そうすると君は音楽的になるのだ」

最後にイコール式の主張を最もよく代弁しているシューマンの言葉を紹介します。

「ピアノを弾きながら小さな旋律を探し集めるのも、それはそれで結構だが、旋律がピアノではなくて、君自身からひとりでに生まれてきたら、それはもっと喜ばしいことである。その場合、君の中で内的音感覚が生起するのだからである。指は頭の欲することをやらなければならないのであってその逆ではない」