古来より修道院では毎日グレゴリオ聖歌を歌ってきました。グレゴリオ聖歌は単旋律、無伴奏の歌です。或る時、修道院でグレゴリオ聖歌を歌うことを禁じたところ、修道士たちがみるみる元気を無くし、体調を崩す者が続出しました。再び歌うことが許されると、修道士たちは直ぐに元気になり、グレゴリオ聖歌とともに生活のリズムを取り戻すことができたということです。音楽は見えざる栄養素となって、人間の心と体に多大な影響を及ぼす一例といえるでしょう。
また音楽は人間だけでなく、植物やすべての物にも影響を及ぼします。次に音楽と植物の成長速度を調べた興味深い実験結果をご紹介しましょう。

3つの部屋を作り、そこに植物を置き次の3つの音楽を聴かせたのです。

1、ロックンロールのような騒がしい音楽の部屋
2、何の音もない部屋
3、神をたたえる音楽の部屋

植物の成長速度を比較してみました。結果は…

1,ロックンロールの部屋で育った植物は、約36cm.、根は弱く、茎はスピーカーと反対の方向に曲がっていました。
2.何の音もない部屋で育った植物は、40cm.。そして根は長く、毛も多く、茎も太く育ちました。
3、神をたたえる音楽が流れる部屋で育った植物は、なんと51cm。
根や茎は非常に丈夫に育ち、植物はスピーカーに向かい更に音楽を聴こうと、その方向に茎を傾けていたのです。

代表的なロックのスターたち115人の死亡原因を調べてみると、彼らの大部分は、20代、30代の若さで麻薬中毒、アルコール中毒、自殺等で死んでいたことがわかりました。
このように、私たちがよく聞いたり、歌ったりする歌は、私たちの人生に深いところで影響をもたらします。
感謝と賛美の音楽は私たちを健康にし、世俗的な歌はその人を病にし、滅ぼしてしまうのです。


感謝と賛美の歌が元気の元であった修道士たちは古来よりピュタゴラス音階で歌っています。ピュタゴラス音階の音程比が天体の運動と連動しており人体に影響を与えると考えられてきたからです。勿論無伴奏です。もしグレゴリオ聖歌を、12等分平均律のピアノ伴奏に合わせて、12等分平均律の音階で歌ったらどうなるでしょうか。
12等分平均律はどの音程も等しく非純正で、中立的、画一的で無彩色な音律ですから、その歌は当然不純になります。ハウプトマン(1792-1868)は12等分平均律について次のように述べました。
「諸音はもはやそれ自体で変化する力があったり、力の遊びの中で生き生きとているものではなく、12音に固定されて死んだ像として存在する」と述べました。

ピュタゴラス音階で歌うとメロディーが長3度跳躍する場合、その幅は408セントで、12等分平均律より相当広くなります。12等分平均律の長3度は400セント、純正の長3度は386セントですから、ピュタゴラス音階は12等分平均律よりももっと幅が広いです。長3度でハモると最も美しいのは純正の386セント、最も極端な響きになるのがピュタゴラス音階の408ということになります。しかしグレゴリオ聖歌は単旋律であり、長3度でハモることは皆無ですから、ピュタゴラス音階の単旋律は非常に美しく響くのです。