やわらかなバッハの会 Soft Bach Society

先入観念にとらわれることなく、バッハの音楽に親しむ会です。
イコール式音楽研究所  所長  橋本絹代
Equal Method Music Institute President Kinuyo Hashimoto

2007年09月

1日5曲まで無料で聴けるサイト

クラシック・ミュージック・アーカイブは一日5曲まで無料で聴ける世界最大の音楽サイトです。このサイトはMIDIファイルが多いので、Live Recと表示されたアコースティッックなものを探してお聴きになることをお勧めします。2000人余りの作曲家の中からお好きな曲を選ぶことができます。
http://www.classicalarchives.com/intro.html
以下の手順でお聴きください。
Access rules → Register here → Name等の登録 → J.S.Bach → BWV 846〜869
「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」→ Free PLAY

バッハ「平均律クラヴィーア曲集」については ランドフスカ、ヴァルヒャー、フィッシャー、グレン・グールド、レオンハルト等、キラ星のごとく沢山の定番CDがありますが、これらを無料で聴くことは出来ません。5曲まで無料のサイトではタウシッグ(Peter Taussig)が、いささか珍しい方法で演奏し、録音した「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」を聴くことができます。タウシッグのCDを国内で手に入れるのは困難です。

まず、演奏者のタウシッグについて簡単にご紹介しましょう。彼は1944年にチェコスロバキアで生まれ、イスラエルで育ちました。7歳から音楽を始めコンサートやラジオのオンエアで早くから才能を発揮しました。その後カナダに移り住んでトロントの大学でピアノを学び、ソリストとして、またオーフォード弦楽四重奏団のメンバーとして活躍しました。トロント交響楽団やバンクーバー交響楽団との共演、カナダ放送協会での仕事などをしました。グレン・グールドやガーディナー等との仕事も行い、
ストラットフォード音楽祭の音楽監督も務めました。

順風満帆であったタウシッグですが、やがて骨関節炎が原因で右手が思うように使えなくなります。しかし、彼は諦めずに、左手だけで全く新しいレコーディングテクニックに挑戦し始めました。それは亡き友であるグレン・グールドがコンサートよりも録音を好み、録音の時代が到来することを予見していた、まさにその足跡を継ぐ仕事となりました。彼はコンピュータ制御のグランドピアノを使って左手だけで多重録音の「平均律クラヴィーア曲集」を完成させました。自動演奏ピアノを進化させた形の Yamaha Disklavier Pro を使って絶妙な多重録音を行い、グランドピアノのアコースティックな音で再生しています。Yamaha Disklavier Pro を使っての録音には賛否両論あるでしょうが、タウシッグのパフォーマンスは鑑賞に堪えれるものだと思います。

鍵盤楽器奏者にとって、フーガを1声づつ弾くことは、非常に的を得たアプローチです。鍵盤楽器奏者は一人で複数の声部を弾くのが当たり前だと思っていますが、管弦楽器や声楽は1声しか受け持たないのが当り前です。鍵盤楽器奏者は一人で全声部を弾く醍醐味を味わえるのですが、その反面、複数の声部を正しく弾くには高度なテクニックが必要です。コンピューター制御のピアノを使えば、1声づつ弾くことが可能になり、テクニック的な負担は軽減されます。しかもコンピューター制御のピアノは再生時にキーコントロールが出来ますので、簡単なハ長調で弾いて、それを難しい調で再生することも可能です。

自動演奏ピアノ技術の最先端としてはウォーカー氏率いるゼンフ・スタジオが第3の音楽メディアとして注目を集めています。ゼンフ・スタジオはグレン・グールドの「ゴールドベルク変奏曲」1955年版モノラル録音を約1年前にYamaha Disklavier Pro を使って再創造しました。グールドの1955年版はバッハ演奏に新しい形を作り上げて世界中から熱狂的に絶賛された演奏で、アルバムは発売以来一度も廃盤になっていない歴史的名演です。ゼンフ・スタジオはグールドのモノラル録音を圧倒的な精度で解析してデータ化し、ヤマハのコンサートグランドで自動演奏させました。それはあたかも透明人間と化したグールドが、グランドピアノを弾いているかのような衝撃を与えました。その時に使用したピアノはグールドの調律師を務めたエドクイスト氏の指示を仰いだという念の入れようでした。生きていれば75歳になるグールドがこれを聴いて何と言うでしょうか。この再演のCDは国内版でも聴くことができます。

ゼンフ・スタジオの驚異的な技術はこれらのプロセスを更に進化させて、生前のグールドが一度も演奏したことのなかった曲の、「グールド的な」演奏スタイルのテンプレートを作ることまで将来的には考えているそうです。これにはいささか、やり過ぎの感を持たれる方あると思いますが、エンジニアリングと音楽の学位を合わせ持つウォーカー氏はじめ、有能なゼンフ集団の将来に期待しましょう。
グールドはキャリアの途中からコンサート活動をドロップアウトして、レコーディングに芸術家の生命を賭けました。ゼンフ・スタジオやタウシッグもグールドと同じ道を更に進化させていると言えるでしょう。

トニック・ソルファ法

トニック・ソルファ法とは主音の「ド」を中心に据えた1種の記譜法とそれに基づいた視唱指導システムです。トニックは主音の意味で、イギリスのカーウェン(1816ー80)が考案しました。

カーウェンは会衆の讃美歌唱を改善する目的で視唱指導法の研究に取り組みました。やがて彼は「グイードの手」のソルミゼーションと同様に、相対音高を耳で知覚することを基にして讃美歌の旋律を簡単に読み取る方法を完成させました。その方法とは従来の5線記譜法を使わずに、文字と点や線を使って音階を表すものでした。文字譜の発展ぶりは目覚しく、あっという間に何万人もの会員をもつ全国的な組織に成長しました。そしてトニック・ソルファ音楽カレッジやトニック・ソルファ楽譜出版社まで創立するに至りました。トニック・ソルファ法はイギリス全国のアマチュア合唱団に定着したに留まらず、学校教育でも公認の方法として採用されるほどになりました。

しかし年月とともにトニック・ソルファ法の欠陥が露呈してきました。それはヘンデルの「メサイア」の文字譜が1890年までに約4万部も売れる一大勢力となったものの、トニック・ソルファ譜になれた人々は本格的な5線譜を前にすると訓練を受ける前と同様にほとんどそれを理解することができないという問題が出てきました。トニック・ソルファ譜の学習を5線記譜法の理解に発展させることが不可能だということが分ってきたのです。トニック・ソルファ音楽カレッジはこの欠陥を改善するべく、訓練の早い段階から5線記譜法の学習を組み込むという改革を行い、トニック・ソルファ法それ自体が学習の目的とならないように配慮しました。

「グィードの手」、ルソーの数字譜、カーウェンの文字譜などの根底にあるのは相対音感です。それは中心の音を定めてそこからの距離によって、音の機能を分りやすく理解する方法です。
イコール式も根本原理は同じですが記譜法が違います。音階を数字や文字で表すのではなく、5線記譜法の音符を使います。5線記譜法は本来、固定ド読みに適していますが、イコール式はその5線譜を簡単に移動ド読みできるようにしました。その方法とは固定ド読みと移動ド読みが等しくなる調だけを用いる方法です。固定ド読みと移動ド読みが等しくなる調はハ長調とイ短調の2つだけです。この2つのモードですべての鍵盤楽曲を記譜するのがイコール式です。音楽を学ぶのにハ長調とイ短調だけを使いますので音の機能を簡単に理解することができます。
やわらかなバッハの会
〒753-0072 山口県山口市大手町
3−6 大手町ビル4F
毎週日曜日19:00 PM
毎週金曜日10:00 AM
毎月1回   対話集会18:00 PM
都合により日時を変更する場合もありますので初めての方は事前にご連絡ください

お問い合わせはこちら

マンスリーバッハ(毎月第2日曜日)
午後4時〜6〜時
場所:新山口駅構内

ライプツィヒ・バッハ音楽祭
2020年6月14日3:00 PM
ライプツイヒ福音改革教会

<プロフィール>
やわらかなバッハの会 
会長 橋本絹代
新しい鍵盤楽器記譜法「イコール式」の創始者

子供の頃、父と一緒に、バッハのフーガをピアノ分担奏で弾くことによって、声部進行を直感的に学び取り
バッハのとりこになった。
初級者でもバッハのフーガを楽む方法を提案している。

2007年 世界で初めての楽譜《イコール式バッハ平均律クラヴィーア曲集》カワイ出版 

2009 音楽書『やわらかなバッハ』春秋社

2013「やわらかなバッハの会」設立

2014 バッハ礼讃音楽祭 (於 旧県会議事堂) 毎年開催

2016 バッハ・イン・ザ・サブウェイズ (於 新山口駅構内)毎年開催

2017 Bach Network UK 対話会議研究発表 (於 ケンブリッジ大学)

2017 Prof.Yo Yomita (富田庸) 講演会「バッハを嗜む」主催(於山口大学)

2018 Thomas Cressy 明治150年記念「日本の明治時代におけるバッハ受容」

イコール式とは「鍵盤楽器においてどの調も皆同じ」という意味です。
なぜなら12等分平均律の鍵盤楽器における調性とは、ただ高さのみによって識別される2つの旋法、すなわち長調と短調の性格だけに限られるからです。
12等分平均律は勿論のこと、不等分音律を前提に論じたマッテゾンでさえも「どんな調もそれ自体では、その逆を作曲し得ないほど悲しかったり楽しかったりすることはできない」と述べています。
異名同音、ピッチの変動、バッハの手による移調の試みなどを考慮すれば、《バッハ平均律クラヴィーア曲集》の中の難しい調を簡単な調に移調してまず親しむことが大切です。初級者は更にそれをアンサンブルで楽しむことが大切です。
やわらかなバッハの会は既成概念にとらわれず、自分自身の判断で音楽の本質を探究するところです。


世界唯一! 平均律クラヴィーア曲集の移調
音楽の構造が良く解る










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<イコール式の意味>
*12等分平均律の鍵盤楽器においてはどの調も同じ(イコール)です *フーガの各声部は主従関係ではなく対等(イコール)です *12等分平均律の調律法はイコール・テンペラメントと言います *音名と階名が同じ(イコール)読み方です
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